2016年8月29日月曜日

今年の台風

 今年の台風は、フィリピン沖で発生するのではなく、
太平洋の南の方で発生し、関東・東北・北海道へ向かってきています。
皆様の地では、台風の被害はいかがでしょうか?
今日、明日と上陸する見込みの台風10号の被害が最小限で済むようにお祈りしています。

 沖縄で育ったために、毎年20~30個の台風を経験してきました。
風の強い台風が農作物の収穫の時に重なると、大変な被害になります。数年前には東北でリンゴがダメになり、今年は梨が落ち、メロンが水浸しになったように、沖縄も近年は収穫の時期に重なるとマンゴーが台無しになります。雨の被害は、海が近くにある為か比較的少ない気がしますが・・・

 風速が25メートルを超えると暴風警報が出て、学校や役所が休みになりました。(役所では、防災の担当は、出勤するはず)学生の時は、学校が休みになるので喜びましたが・・
社会人になり、金融機関で仕事をするようになると、どんな台風の中でも職員が交代で出社するのには驚きました。世界のマーケットは動いているのに、沖縄県だけが台風で仕事を休むわけにはいかないと、車で近くの同僚と相乗りをして出勤します。
ある夏、猛烈な台風の中(50mを超える台風でしたが) 国道58号線をゆっくり走り同僚4人を乗せて帰宅したことがありました。50m超える風の中、車の運転をしたのは初めてでしたが・・・
台風の恐ろしい風に車が浮くのを、運転する者はハンドルを握りながら感じ震えていました。大きな主要な道路は、風の通り道になるので本当に怖かった記憶です。そういう事になりたくないからと、ちょっと高台に車を置いて、タクシーに乗り帰宅しようものなら、翌日は車が横転しているかもしれないのを覚悟しないといけません。その被害で、自分の愛車を廃車にした友人もいました。
信仰を持つ前から、台風一つとっても、自分の力ではどうしようもない脅威を知っていました。
人は小さい者で、何もできない暴風の中では、静かにジーと嵐が過ぎ去るのを待つだけです。
明日の台風の中でも、どうぞ数時間の間ですから静かに通り過ぎるのを待つことができますように。人が神様から任された「自然」=「地上の被造物」の苦しんでいる声に耳を澄まし、もっと生活する中で私たちにできることは何なのかを教えられたいと思わされます。

 本来のルートであるフィリピン沖で発生した台風が東シナ海を北上することが無い今年は、南西諸島のサンゴが死んでいます。台風で海水が攪拌されることが無いために、海水温が異常に上昇しているそうです。先週、海の中をグラスボートで見る機会がありましたが、白く死んでしまったサンゴがたくさんありました。再生するサンゴもあるようですが、とても時間がかかる事です。(N)